手術

さて、手術当日である。手術そのものは10時からの予約なのだが、30分くらい前にデイ・サージャリーの受付に来てほしいと言われているので、ちゃーちゃんとともに娘を保育園に送っていってから京大病院へ向かう。
「再来受付機」(京大病院は本当にシステマティックになっているので、なんでも機械なんである)で受付をしたあと、4階のデイ・サージャリーに着いてみると、あれよあれよという間に中へ入ってくださいと言われる。前回とはえらい違いである。荷物や上着を全部ちゃーちゃんにお願いしておいて中へ入ると、まずは着替え。当たり前っちゃ当たり前なのだが、ほぼスッポンポンになって手術用の服に着替えるように指示される。時計から結婚指輪に至る全ての金属類や、コンタクトレンズも取って、とっても頼りない気持ちで手術前の説明と血圧などの測定を受ける。その間に何やらすばやく準備が進んだようで、10時からの予定が前倒しで手術ということになる。
コンタクトがないのでほとんど開き盲の状態でいざなわれて部屋に入ってみると……うわー、ほんとに手術だ。テレビでしか見たことがないような手術室。無影灯(って言うんですかね?)もしっかりありますがな。実のところ、私は手術とはいうもののもう少しなめてかかっていた。深刻に考えたくなかったので逃避が入っていたせいもあるのだが、だって歯一本抜くより軽いっていわれたしさー。しかし、こうしてみると純然たる手術である。俄に緊張が高まる(いまさら)。
手術台に横になるよう指示されて仰向けに横になると、血圧を測る機械やら心電図を取る装置やらが取り付けられ、さらに腕を固定されてしまったのでほとんど身動きならず磔状態である。さらに手術をする部位に布をかけたりなんだりされて視界はほとんどなくなってしまったし、なかなか落ち着かない。自分の心拍をモニターする「ピッピッピッピッ……」という音が部屋中に響いているなーと思ったら、その下にはかすかなBGMが流れており、それはなんとジャズ。しかもビッグバンドでありました。先生の趣味なのかなと思ったらなんとなく可笑しく、患者の趣味にあわせてくれるんならオペラでも流してもらえるといいのにーとか思っているうちに始まりましたよ手術が。
私からは様子が全然見えないので、先生が言ってくれるのと何となくの感じしかわからないんだけど、まずは超音波でしこりの位置を確認したあと、麻酔を打ってから、超音波で場所を確認しつつ針を刺していっている様子。しかしこのサンプル採取がなかなかギョッとするもので、サンプルを採る(と思われる)瞬間に「バチン!」て結構大きなバネじかけみたいな音がして、さらに麻酔が効いているものの何かがぐぐっと引っ張られる感じがわかるのでありました。麻酔を追加して場所を変えつつその「バチン」を4回やられたあたりで、仰向けになっているお腹が重苦しく血がうまくめぐっていない感じがしたので、膝を曲げさせてもらって一息ついたところで最後の「バチン!」。どうも最後の1回は結構出血したようでしばらく圧迫止血されておりましたが、とりあえず無事終了しました。
終了後、そのまま手術室で次回の診察(というか結果を聞いて今後どうするか決める)の予約を入れてもらって先生とはお別れ。あとは再び着替えて手術後の説明と測定を受けて全部終了しました。
全部で一時間ちょっとだったと思いますが、結構疲れました。あー手術だった。(歯一本抜くより軽いって言ったのに……ぶつぶつ。)
お昼を食べている頃に麻酔が切れてきたらしく何となく痛がゆくなってきて、手を動かしたせいか少し出血もしたようでしたが、まあたいしたことはありませんでした。ちゃーちゃんはお昼のあと帰って行きましたー。どうもありがとう。そして私はそのあと保育園のお迎えまで結局寝て過ごしたのであった……。やっぱり疲れたわ。(歯一本抜くのってもっと重いの?……ぶつぶつ←相当根に持ってる)