ビッグイシュー

娘のお迎えに京大構内を抜けて博物館前の信号を渡ろうとしていたら、何やらビラを配っている男女が。それ自体は全然珍しい光景ではないのだが、どう見ても学生には見えないであろう中年妊婦にもビラをくれた。これは珍しい。なんじゃらほい?とみると、ビラの一番上にはこんな文字が……
「市民のみなさま、こんにちは! ビッグイシュー販売員応援団です。」
なにー、ビッグイシューですと? びっくりしてビラを配っているオバさん(失礼)の掲げている雑誌を見ると、キアヌ・リーブスがアップになった表紙の左肩に確かに「BIG ISSUE」の文字が。そんなもん日本語版があるの?
ビッグイシューはイギリスで始まったホームレス支援事業で、雑誌をホームレスの人が安く仕入れて売ることで収入を得るという仕組み。私はイギリスに行ってからしばらくの間も全然知らなくて、「ビッグイシューあるよー」と街角で売っているお兄さんが揃いも揃ってただのホームレスというよりはポン引きかヤクの売人かのように恐ろしげな人に見えたので、てっきりアブナい雑誌だと思ってました。雑誌そのものは普通らしい。
で、そんなものの日本語版があるらしいんですねー。全然知らなかったけど、イギリスからあちこちに広まっているらしい。しかし日本での認知度ってそんなにないんじゃないの? 受け取ったビラを読んでも、「ホームレス」という言葉を避けているためか予備知識がないととってもわかりにくいことになっているし、そもそも何を目的としたビラかが不明。要するにホームレス支援ボランティア募集のようなのだが、それならそういうふうに書かないとねえ。
なにしろ、こんなところでお目にかかると思わなかった「ビッグイッシュー」を久々に見かけてちょっと懐かしかったので書いてみました。