あいそ

ここのところ、娘は保育園の行き帰りの半分くらいは自分で歩いている。私と手をつないで、何やらずーっと喋りながら歩くのである。バギーに乗っている時もかなり間断なく歌ったり喋ったりして、たいそうご機嫌である。そのせいか、ご近所のみなさまや道行く人にいろいろと声をかけてもらうことが多い。最初のうちはちょっと恥ずかしそうにしていたんだが、最近は元気に「いってきます!」とか「たーだいま!」とか「バイバーイ」と挨拶できるようになってきた。一番よく会うご近所のおじいさん2人(お二人とも家の前に植物をいっぱい育てているので、その世話をしているところによく会うのである)は、ときどきは娘に手を出して握手までしてくれて、娘も嬉しそうに手をぶんぶん振っていたりする。
母としては娘が挨拶できるようになったのは嬉しいし、とてもいいことだと思うんだけど、最近の世の中はいろいろ物騒なので、そういうのもいっしょに教えていかなければいけないのかと思うと頭が痛い。優しく声をかけてくれるからっていい人ばっかりとは限らないではありませんか。あー怖い。昔から怖い人はいたんだろうけどさあ。この先、娘が成長していくにつれ心配事は増えこそすれ減らないのかと思うと、声をかけてくれる人に愛想よくする娘を見るのもちょっと複雑な気持ちなのであります。杞憂かなあ……。