話題の本
- 作者: ダン・ブラウン,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/03/10
- メディア: 文庫
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一ヶ月以上前に読了していたのだが、読み返したいなー二回目を読んでから書こう、と思っているうちにそんな暇がなく、将来もそんな暇がなさそうなのでもう書くことにする。しかし書くのも恥ずかしいくらいの話題の本である。超ベストセラー。角川儲けただろうな〜。大概この手の翻訳物は早川なんだが、うまい拾い物をしたものである。
内容は、なんでこんなに売れたのかわかんないくらいオーソドックスなミステリだと思う。しかもバックボーンがキリスト教なので、宗教無頓着な日本人読者の何割が「マグダラのマリア」を理解したのかとかいらん心配をしてしまう。そんなこと知らなくても楽しめるってことなんだろうか。私が教会学校で刷り込まれた「マグダラのマリア」は元娼婦の悪女でイエス様はそんな悪い女でも悔い改めれば救って下さるという役割を割り振られた登場人物であった。それをこんなふうにしていくら神が死んでからだいぶ経ってるとはいえ根っこはキリスト教の国で大丈夫なのかダン・ブラウン!?とやっぱり思います。
あと、内容とは全然関係ないんだけど、映像感覚が似てるなーと思い出したのは「ジュラシック・パーク」だった。どういう意味かというと、「読んでいる場面を映画にしたところが目に浮かぶ」ということ。マイクル・クライトンの著作はことごとくハリウッド映画にそのまま使えるなあと思う描写が多く、実際に沢山の作品が映像化された。ダン・ブラウンの作品もそうなるんだろうか?
そういえば、ラングドンシリーズとしての本作は実は第二弾。どうしてちゃんと映画化に間に合うように第一作も文庫化しておいてくれないかなあ角川。シリーズはちゃんと書かれた順に読みたい私としては非常に不満なんだけど……出来に差があったりするんだろうか? 舞台はコンクラーベらしいので、ヨハネ・パウロ二世没前くらいに出せればもっとよかったのかもしれないが……(不謹慎ですね)。まあ、ミステリとしての出来はいいので第一作も文庫になれば読むと思います。