宅配便到着

朝、一人台所で洗濯(手で……)をしていると、寝ぼけ眼の夫が現れ「あー起きてるー」とのたまう。ええ起きてますとも、いろいろやることがあるもんでね、といぶかしく思ったところ「宅急便が来たの」だそうです。は? じゃあ受け取らなきゃ。「もう受け取ったの」ああそうですか。要するに夫はまだまだ寝ぼけていていまいち会話が成立しないが、要するに宅配便(宅急便ではなく)の配達のお兄ちゃんのドンドンドンに起こされ慌てふためいて着の身着のまま受け取ったらしい。わーい荷物だ荷物だ、日本からの荷物だ〜。
日本を出るときに夫母に託した荷物のうち、娘の着るものを中心に送ってくれるよう頼んだのがもう届いたらしい。速い! どれどれ?と見てみると、大きなゆうパックの箱一個がドドンと届いている。こ、これは……さぞかしお値段が……。日本では郵便局のEMSで出したとおぼしき伝票がくっついていて、こちらでの配送は伝票を見る限りParcel Forceのようだ。日本では郵政省が出したのにRoyal Mailが引き継ぐわけじゃないんだなあ。などとくだらないことを考えながらEMSの伝票を見ると……細々と服が何点で何グラム、とか全部書いてある。ええっ、そんなマメなことが必要なの!? しかも合計金額が16200円!!!(ひっくりかえる) す、すいませんお義母様……ありがとうございます(うるうる)。
中身を全部開けて引き出しなぞに全部しまい込んだのち、夫が再びのたもうた。「あのー確認ですけど、あの箱の中身のうち私のものはこのセーターだけだったでしょうか?」ええそうです。だってだいたい日本で託した箱の中身そのものに、あなたのものはあんまりなかったでしょ? 「そりゃそうなんだけどさ……」ちょっと寂しげな後ろ姿の夫であった。