とかす

小学5年生の娘2が持ってかえってきた漢字テストに「ゆきをとかす」を漢字にするという問題があった。正解は「雪を解かす」。
? それって「雪を融かす」が正しいのでは? 融雪剤って言うでしょ。
娘2に聞けば、自分もちょっと気になったけど漢字ドリルにそう書いてあると言う。
どうも納得できないので先生に連絡帳で質問したら、光村図書の辞書のコピーが添えられてきて、そのように書くんです、とのこと。
さらに納得できないので調べたら、このページが見つかった。
「溶ける」、「解ける」、「融ける」、「熔ける」、「鎔ける」の違い(使い... - Yahoo!知恵袋
このベストアンサーの方の説明で腑に落ちた。

○「融ける」
熟語で「融化・融雪」と用いられるように、「固体が液化した状態で、消える」という意です。「日光で雪が融ける」「グラスの氷が融ける」などと用いられます。
しかし、現行の「常用漢字表」では、「融」に「とける」という字訓が掲げられていないので、一般には「解ける」に書き換えたり、仮名書きにするのが普通です。

常用漢字表のせいなんだ。さらに。

【補足】
常用漢字表」は、「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」ですので、表に掲げられていない漢字(表外字)については、法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、したがって、学校教育の場でも用いられなくなりました。
..これを守るのは必ずしも「絶対的義務」ではありませんが、社会全体が歩調を合わせる「目安」として、学校教育はもちろん新聞や放送での漢字表記もなるべくこの範囲内で収まるように、ということになっています(地名・人名はこの限りではありません。また、科学、技術、芸術その他の各種専門分野や個々人の表記にまで及ぼそうとするものでもありません)。
またこの範囲内の漢字であっても平仮名を使って書くことは、いっこうにかまいません。

私は個人的に「科学」の分野で「融ける」を普通に目にする機会が多かったので「雪を解かす」はどうしても違和感があります。春の「雪解け」とか冷戦の「雪解け」は、雪がなくなっていくことに象徴される春の到来が「ほぐれる」イメージと繋がるので「雪解け」でしっくりくるのですが、雪渓からとった雪を水にするのはやはり「融かす」だと思います。
「目安」に過ぎない常用漢字表への読みの採択のせいで、漢字のニュアンスが変わってしまったのではないかと少し気にかかりました。