ばなな

娘は果物全般が好きである。それはたいへんけっこうなのだが、食事中でも果物が見えるとそれを寄越せ寄越せになってしまうので、果物類はだいたい台所に隠しておいて、食べさせるときだけ持ってきてまたすぐに隠してしまう。見えなければたいてい忘れているのだが、最近見えなくてもふと思い出してつぶやく果物が出てきた。
そう、それがバナナ。
実は私はあんまりバナナが好きではない。たぶん、子供のころに少し傷みかけたくらいが美味しいとか言って柔らかくなったようなのを食べさせられていやだったせいだと思う。(繊細な子供だったのです。)そのせいで、よほど安いか他に適当な果物がないときしかバナナを買わなかったので気がつかなかったのだが、娘はバナナがものすごく好きらしい。
そういえば、野菜/果物の形のおもちゃ各種のうち、バナナはあまりに口にしている時間が長くて変形してきたので取り上げてしまったこともあった。どうやら前々からバナナは好きだったらしいのだが、最近久しぶりにバナナが食卓に上って、そのときに「ばなな」という言葉を覚えたせいでそのバナナ好きを自ら表現できるようになったらしい。なにかといっては「ばなな〜」と叫んでいる。
今日はおやつでバナナを食べさせたら、なんだかそのあと酔っぱらいのような言動が出ていた。バナナって何か怪しい成分とか入ってるのかなあ。中毒性があるとか? でも、そう聞いても納得するほどの耽溺ぶりです、バナナ。歌に出てくるサッちゃんは『小ちゃいからバナナを半分しか食べられない』というのに、娘はきっと楽勝で1本食べると思う。あんまりなので1本はやらないように心がけてますけど。ところで歌に出てくるサッちゃんって何歳くらいなんだろ?