変なおじさん

夕方、娘どもを連れて近所のスーパーに行ったら自転車を停めている時から妙に娘どもを見てニコニコというかニヤニヤしている中年のおじさんがいた。危ない人かもと思い極力視線をそらし店に入るタイミングもずらしたのに、精肉売場付近で再び遭遇、娘どもを覗き込むようにしているのには気づかないふりをして娘1の手をぎゅっと握って(娘2はカートに乗せていた)やり過ごそうとしたら何やら話しかけてくるじゃないの! しかも私の旧姓を呼んでいる……?え?え?も、もしかしてR先輩ですかっ?!
あんまりにふっくらしていたので気がつかなかったのだが、その危ない目つき独特の眼差しには確かに面影がっ。大学の時の合唱団の先輩かつ理学部の先輩であった。彼のエピソードは以前こちらに書いたので再録しないが、当時はとても痩せていて少々しゃくれた顎がとがっている感じであったのだが、年月はその顎をすっかり丸めていたのであった。さすがにジャンピングシューズはもう履いていなかったが、他の点はあまり変わっていないようで、なんと今も熊野寮にお住まいだという。まだ北部キャンパスに通ってはるんですか、とは聞けたものの、詳しい近況はなかなか聞きづらく、ご本人も「一応籍はあります」としかおっしゃらなかったのでそれ以上は突っ込めず会話は当然弾まなかった。
先輩は娘1に歳を聞いてくれたが母の狼狽が伝わっているのか、たいていハキハキと答える娘1がモジモジするばかりでちゃんと答えなかった。娘1にとっても初めての人種との遭遇であった。
やっぱり、フィクションはきれいごとだよなあ。ふかっちゃんみたいな家政婦さんがいるわけないのと一緒だ。

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